2019年10月31日

『秘録・自民党政務調査会 16人の総理に仕えた男の真実の告白』読了 

長きに渡って自民党の職員として仕えた総理のみならず、
他ではあまり読めない政治家のエピソードが書かれた本。
個人的には、政調会長時代の橋本龍太郎にまつわる話が面白かった。
割と読みやすい分、内容の濃さには欠けるきらいがある。

裏方ではあっても政治家からも意見を求められる立場の方であり、党内シンクタンク的な印象を受けた。
基本的に有能な人なのだろうが、ちょっと???と思う箇所もある。
例えば、韓国との慰安婦に関する交渉(1995年)で解決済みとしながらも「人道的な観点から基金の設置を検討している」と筆者が提案している(P80)のは、結果的には「おかわり」OKの歴史的汚点を作るきっかけになったことを理解はされていないご様子。残念。

また、アメリカとの防衛に関する打ち合わせでも、日本は唯々諾々とアメリカの言いなりになっていたワケではなく意見をしっかり伝えていたと書いているが、マイケル・グリーンやリチャード・アーミテージと「必ず」会っていたと知ると説得力があまりない。彼らがジャパンハンドラーとして有名なのはご存知であるハズ。
生で聴いた講演会での様子から判断すると、アーミテージは「かなり偉そうなヤツ」だ。日本にへりくだったり、やり込められるとは思いにくい。

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勿論、政権奪取されて下野した時のことや、自社さの連立政権にも触れている。
自民党の政治家や、自身の仕事内容については手厳しい部分は感じられず、手前味噌な部分もあるものの、こちらは多少の毒は入っている(当然か)。

僕は自民党支持者ではないが、野党が政権を取った時はこういう状況だったのかと知ると、「任せられないな」と改めて思わざるを得ない。
要は烏合の衆なのだ。
会社の業務ならともかく、国を運営していく上で、経験が無いから...と言い訳するのは許されないのだ。
野党の人は、同じ失敗を繰り返さないようにこの本に目を通しておいた方が良いだろう。

野党共闘により政権奪取された細川内閣の時は、政策決定のプロセスが確立されておらず、官僚から"素人集団"だと舐められていたらしい(P51)
それを垣間見ていた為、自社さ連立政権時代では、政策決定システムを整備したようだ(P54)

民主党政権時代は、今でこそ安倍首相が"悪夢だった"と公言し、多くの国民が頷いている。
自民党が野党時代も政策提言していたのとは違い、鳩山、菅政権時代は自民党からの政策提言は受け付けなかった。
立憲/国民民主党に別れてからも建設的な政策提言は一切ないと筆者は言う。
それだけではなく、党の職員を派遣して役人の監視をしていた(P252)のには驚いた。

外交面でも、野田総理(当時)が胡錦濤のメンツをつぶした話はもっと知られるべきだろう(P232)
尖閣の国有化はしないでくれと言われて了承したにもかかわらず、
すぐに閣議決定していまい、その後、中国船が現れるようになった。


民主党は、(分裂した)今も昔も変わらない。
筆者は「昔の」菅直人の仕事ぶりは評価しているが、
批判ばかりしていることで、
性格がねじ曲がり、人相も変ったと残念がっている。
確かに昔の写真を見ると、今とは相当違う。
老化を理由にできない部分があるな、と反面教師として捉えたい。

秘録・自民党政務調査会 16人の総理に仕えた男の真実の告白


★追記
10月は読み終えられたのは1冊(~_~;)
歯の治療に伴う痛みが引かずに読む気が起こらなかったのが尾を引いた。

posted by Joey at 21:10| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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